2018年ベイスターズの歩み ベイスターズ

■2018年ベイスターズの戦力を考える 走塁編

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 悲しき現実。
 それは例えば頑張って仕事で成果を出したはずなのに、調整だなんだとなぜか評価は低くボーナスも思ったほど出ないことだとか。
 隠れ家的な人気のレストランに行ったらその日に限って結婚式の二次会で貸し切られて入れなかったこととか。
 朝、目が覚めたらなぜか廊下だったとか。
 まあ人によって色々あるとは思うけれど、ベイスターズにとってみれば2017年シーズンのチーム盗塁数「39」というのは悲しいけれど現実である。このような盗塁数、糸井選手一人で達成できてしまう数だというのに。
 かつてはスーパーカートリオを擁し、三人だけで100盗塁以上を決めていた時代もあるというのに嘆かわしい。もちろん、投手のクイックや牽制が上手くなり、キャッチャーの技術も上達して盗塁がかつてより難しくなったというのはあるかもしれないが、それにしても情けない。
「石川とか走塁は凄く上手なんだけど、盗塁はイマイチだよな」
「え、走塁上手いの? あの元キャプテンが!?
「いやいや本当だって、馬鹿にするなよ」
 実は石川の雄姿をあまり見たことがない夕が本気で驚く。そりゃ確かに守備だってさほど上手くないし、バッティングもこの数年はちょっと物足りず二ゴロを大量生産したりもしたけれど、時に見せる走塁、ベースランニングは素晴らしいと思う。
「基本的に横浜って走塁センスのある選手って少ないイメージだな、特に最近は。昔は走れる選手も沢山いたんだけど、今や無残だね」
 スーパーカートリオの後も優勝時の石井と波留なんかがいたのだが、以降は誰かいただろうか。
 怪我さえなければ、「足にスランプはない」というのは事実なのだが、足が速くても活かせる選手がいなかった。足が速いイコール盗塁出来るわけではないのだ。
「でも確かに、他の球団からは好きなように走られて、内野ゴロや外野フライの隙をついて塁を進められたり、そんなことばかりされている気がする。なのに、逆に横浜がそういうことをしている記憶がない!」
 驚きの声を上げる夕だが、順はそれに対する反論できる材料を持っていなかった。むしろ、積極的に同意したいくらいだ。
「だから、そういう練習を増やしているんだろうし、大和に神里、楠本、宮本あたりを入れたのも走塁の意識を高めようってことなんだろうけれど、身についていないことを身に付けようとするのは大変だろうな。練習の時、言われている時は気を付けても、それを試合で同じように出せるかはまた別の話しのような気がするし」
 今はまだ失敗が多いかもしれないが、オープン戦では積極的に走っており、意識改革は見て取れる。問題は公式戦に入ってどうなるかだろう。かつて梶谷が一軍に上がってオープン戦で活躍した中畑監督一年目の時、シーズンに入ったら全く打てなく、そして走れなくなったことを思い出す。
「走塁にはもう一つ、大きな問題があるんじゃない?」
「大きな問題って、それは?」
「いや、だから相手チームに走られる問題。捕手の送球も不安定で、なんか走られまくっていない?
「分かっているけれど、それはまた別問題で考えよう……」
 ネガティブに考えればいくらでもネガ要素は出てくる。
 本当にこういう時、ベイスターズファンだなと思うのであった。

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